最終更新日:2023/09/15
数年前に比べると、気軽にタバコを吸えなくなったと実感しているかもしれません。世の中の流れは、喫煙者にとって少しシビア。しかし、多くの皆さんは簡単には手放せないでしょう。そこで重要になってくるのが、分煙という考え方です。今回の記事では、きっかけのひとつとして、自宅内に設置可能な喫煙ブースについて特集します。
皆さんもご存じのように、2020年に改正された健康増進法が全面施行され、利用者の多い施設内の喫煙が原則的に禁止されるようになりました。
望まない受動喫煙の防止や健康面での影響が心配な子供、あるいは病気治療中の方に対する配慮などが、改正するうえでの大きな目的です。あわせて、以下のような違反時の罰則も規定されています。
喫煙禁止エリアでの喫煙は30万円以下の過料、施設管理権限者などにより喫煙室設置施設の標識を掲示しない場合は、50万円以下の過料。時代の傾向とはいえ、喫煙者にとっては悩ましい状況といえるでしょう。
では、家に帰ってからゆっくり喫煙を楽しめばよいとなるところですが、家族の誰かが嫌煙家であれば、そうのんびりと構えてもいられません。そんなとき、ひとつの妥協点として、自宅内に喫煙ブースを設けるのも効果的な対策になります。
喫煙ブースといえば、オフィスなどの施設内に設置されるもの、というイメージがありますが、実は、自宅でも設置は可能です。家庭内での分煙ができるので、たとえば煙や匂いを嫌がる家族がいたとしても、心置きなくタバコを吸えます。
家族間のトラブルを避けるためにも、愛煙家の皆さんにとっては一考に値する試みかもしれません。
かつて昔は、どこでも普通にタバコを吸えましたが、近年では人の行き来が一定数ある施設内では、喫煙ブースなどの場所でしか喫煙できなくなっています。限られたスペースに複数の喫煙者が集まるため、自然の流れで密閉、密集、密接、いわゆる3密状態になりがちです。
新型コロナウィルスなどの感染症拡大時には感染リスクが高まるので、ぜひとも避けておきたい状況でしょう。そこで活躍するのが、一人用の組み立て式喫煙ボックスです。以下、とあるメーカーが開発した商品を例に、特徴やメリットについて紹介します。
まず、一人用の喫煙ボックスという形式上、3密状態が回避できることが際立った特徴です。外観的には2m以上の高さ、奥行きも十分にあり、成人男性一人が立ったまま、余裕をもって喫煙できるスペースになっています。
仮にオフィス内に設置した場合、わざわざ喫煙場所に行かなくもよいので、移動時間が短縮できるのも注目すべきメリットです。
ドライバー1本さえあれば、簡単に組み立てられるシンプルな設計であることも、見逃せない魅力でしょう。数人がかりによる専門業者の作業も不要で、工事用のスペースを確保する必要もいりません。
コンパクトでスリムな構造なので、場所を取らず、組み立て後の移動もスムーズです。
タバコ特有の匂いを軽減するための効果も備えています。
天井部に光触媒フィルターをセットしている以外にも、集塵フィルター、脱臭フィルター、フィトンチッド系中和消臭剤も完備し、匂い対策は万全。灰皿の小型化により、交換の回転率を高め、消臭効果をアップさせている点もポイントです。
最後に、喫煙ブースを設置する際の注意点を確認しておきましょう。簡単にまとめると、空気の流れと換気が最も重要な要素です。
具体的にいえば、煙をクリーンにする換気設備があるかどうか、煙が屋外にきちんと排出されているかどうか、天井または壁で囲うことで煙の流出を防ぐこと、さらに、室外から室内へと流れる空気の気流が毎秒ごとで0.2m以上であること、などがあります。
いずれにしても、空気の流れに沿って移動するタバコの煙、匂いの特質を踏まえたうえでのチェック事項です。ちなみに、喫煙ブースの排気方法は、屋内排気型と屋外排気型の2つに分かれています。
前者は、タバコの有害物質を清浄フィルターなどできれいにしてから屋内で排気、一方、後者は、ダクトやファンといった換気装置を使用して、屋外へとダイレクトに排気する方法です。
それぞれ工事の有無やコストの違いもあるので、両者の特性を比較検討したうえで、導入に踏み切りましょう。
タバコを吸い続けるか、それとも禁煙すべきか、大きな分岐点に直面し、悩んでいる喫煙者もいるでしょう。自宅内での非喫煙者との共存、共生の観点に立てば、分煙を前提にした一人用の喫煙ブースの設置は貴重な手段にほかなりません。
特徴は、ドライバー1本あれば組み立て可能で、狭いスペースでもピッタリ収まるサイズであること、光触媒フィルターや消臭剤などの技術を活かし、吸わない人にとっては厄介なタバコの匂いを吸収する効果があること、といった利点があります。
自宅で気兼ねなく喫煙できるという意味では、タバコユーザーにとってはうれしい限りでしょう。今回の記事で解説した情報を契機に、愛煙家から分煙家へとシフトチェンジするのもよいかもしれません。