受動喫煙防止条例について

公開日:2022/06/15  最終更新日:2022/06/24

最近、煙草を吸える飲食店や、街中にあった喫煙所がなくなりました。その大きな要因となったのが、2020年4月に全面施行された、改正健康増進法です。そこでこの記事では、改正健康増進法による受動喫煙防止条例についてと、条例に違反したときに受ける処分、オフィスや店舗で行うべき受動喫煙防止対策についてお話します。

受動喫煙防止条例とは?

受動喫煙防止条例とは、2018年7月に成立、2020年4月から全面施工された改正健康増進法の、受動喫煙防止対策のことを指します。

煙草から出る副流煙や、吸う人が吐く煙は、煙草を吸わない人にも健康被害を与えてしまいます。煙草を吸わない人、とくに、子どもや持病を持っている人を受動喫煙から守るために健康増進法が改正され、受動喫煙防止の対策は義務になりました。

改正された法律は、多くの施設で屋内が原則禁煙、20歳未満の方は喫煙エリアへの立入禁止、屋内での喫煙には喫煙室の設置が必要、喫煙室には標識提示が義務付けといった内容です。

ただし、すべての施設で煙草を吸ってはいけないというわけではなく、その施設の種類や場所によって、受動喫煙防止対策の内容が異なります。ここで、施設の種類別に内容を見ていきましょう。

■学校、病院、児童福祉施設、行政機関等

学校や病院、児童福祉施設、行政機関等の施設は、施設内は全面禁煙です。ただし、屋外にのみ、受動喫煙防止対策の基準を満たした喫煙所の設置が可能になります。

■飲食店、事業者

多くの人が利用する施設や、飲食店、船舶や鉄道に関する旅客運送事業者は、原則屋内禁煙です。ただし、喫煙専用室、加熱式たばこ専用喫煙室の設置ができます。

万が一、条例に違反してしまうとどうなる?

万が一、受動喫煙防止条例を違反してしまうとどうなるのでしょうか?違反したのが誰なのかによって変わりますが、基本的には、受動喫煙防止対策の義務に違反した場合、いきなり罰則が与えられるのではなく、都道府県知事等が指導をします。

それでも改善が見られない場合、違反した者や違反内容によって勧告や命令、公表がなされ、またしても改善が見られない場合、罰則(過料)が適用されます。ここで具体的な罰則金を確認しておきましょう。

■条例に違反したときの罰則金はいくら?

学校や病院、児童福祉施設、行政機関等で受動喫煙防止条例に違反すると、次のような罰則が科せられます。違反したのが施設の管理権原者なら最大50万円の罰則、各種喫煙室が基準に適合しなかった場合は、管理権原者に最大50万円の罰則です。

また、禁煙に違反して喫煙すると、最大30万円の罰則になります。このように、条例に違反した施設管理者のみならず、煙草を吸ってはいけないところで吸った喫煙者にも罰則が科せられるのです。

オフィス・店舗で行うべき受動喫煙防止対策

健康増進法の改正に伴い、オフィスや飲食店店舗ではどのような受動喫煙防止対策を行えばよいのでしょうか?

■オフィスで行うべき受動喫煙防止対策

オフィスで行うべき受動喫煙防止対策は、喫煙室や喫煙ブース、屋外喫煙所の設置、喫煙可能スペースへの標識掲示、20歳未満の喫煙エリア内立入禁止が挙げられます。喫煙室や喫煙ブースを設置する際は、ブース外に煙草の煙がいかないよう、一定基準を満たした喫煙ブースである必要があります。

設置可能な喫煙ブースの基準は、出入り口において室外から室内に流れる空気の気流が0.2m/秒であること、煙草の煙が室内から室外に流出しないように、壁や天井で区画されていること、煙草の煙が屋外もしくは外部に排気されることです。

そして喫煙ブースを設置したら、必ず出入り口に標識を掲示しましょう。また、オフィスに設置した喫煙ブースは、たとえ煙草を吸わないとしても20歳未満の立入は禁止です。

ほかにも、オフィスの敷地内の屋外に喫煙所を設置する方法もあります。屋外に喫煙所を設置する場合は、オフィスの出入り口や人の往来がある場所から距離をとること、煙草の煙がオフィス内に流入しないようにすること、近隣の学校や公園に煙が流れないようにすることに気をつけましょう。

■店舗で行うべき受動喫煙防止対策

店舗で行うべき受動喫煙防止対策は、喫煙専用室の設置、加熱式たばこ専用喫煙室の設置、屋外の喫煙所の設置が挙げられます。喫煙専用室は、店内に確保する必要があるため、面積が大きい店舗におすすめです。

また、喫煙専用室で飲食をすることはできません。加熱式たばこ専用喫煙室の場合は、飲食も可能です。売り上げにもつながるため、既存のお客さんの加熱式たばこの喫煙の割合をみて取り入れましょう。

屋外喫煙所の設置は、私有地面積が広い飲食店にはおすすめです。人通りが多い繁華街や市街地では、屋外に喫煙所を設置すると近隣店舗とのトラブルにもなりかねないため、なるべく避けたほうがよいでしょう。

 

受動喫煙防止条例について解説しました。子どもや持病を持った方などが望まない受動喫煙をしないように改正された健康増進法。ただし、どこでも禁煙にするのではなく、喫煙ブースの設置などによって、煙草を吸う人も吸わない人も快適に過ごせる空間を実現できます。受動喫煙防止条例をきちんと守り、適切な対策を講じて、煙草を吸う人も吸わない人も心地よい環境を創りましょう。

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