• 喫煙ブースのタイプごとの特徴について詳しく解説!

  • 公開日:2023/04/15   最終更新日:2023/11/24

2020年4月に健康増進法の一部が改正され、事業所で喫煙所の設置が義務付けられました。違反者には罰金も発生するため、事業を営んでいる方はとくに気をつけなければなりません。制度が施行されてから数年経ちますが、よくわかっていない方もいらっしゃるかと思います。今回は喫煙ブースのタイプごとの特徴について詳しく解説します。

喫煙専用室

喫煙室の特徴を解説する前に、まずは施設の特徴について解説します。施設は、「第1種施設」と「第2種施設」が存在します。

第1種施設は学校、病院、診療所、児童福祉施設、行政機関の庁舎などがあり、原則敷地内禁煙となり、条件次第で屋外の喫煙が可能になります。第2種施設は第1種施設以外の商業施設やオフィス、飲食店が対象です。施設によって、喫煙できるかどうかが変わります。

つぎに屋内と屋外での喫煙所の違いについて解説します。屋外喫煙室と屋内喫煙室はそれぞれ基準があります。

屋外喫煙室の基準として、区画がされた場所に設置しており、特定屋外喫煙場所の標識を掲示していることがあげられています。そして、受動喫煙防止のため、喫煙者以外の利用者が立ち入らない造りにしなければなりません。

一方で屋内喫煙室では、改正健康増進法における技術的基準に認められた設備の導入が必須です。

基準は、「出入口において室外から室内に流入する空気の気流が0.2m毎秒以上であること」「たばこの煙(蒸気を含む)が室内から室外に流出しないよう、壁、天井等によって区画されていること」「たばこの煙が屋外又は外部に排気されていること」の3つです。そのため、喫煙室からたばこの煙や臭いを漏らすことなく、空気環境の清浄化に勤めなければいけません。

喫煙専用室は一般的な事業者に適用され、第2種施設がこれに該当します。喫煙専用室は喫煙することしかできず、食事の提供は一切できません。たばこの種類は紙巻たばこ、加熱式問わず喫煙できます。

喫煙専用室は世間一般的な喫煙所のイメージに一番近いといえるでしょう。利用者や従業員に関係なく20歳未満が立ち入らないことと、喫煙専用室の標識を提示するよう定められています。

指定たばこ専用喫煙室

指定たばこ専用喫煙室とは、紙巻たばこ以外の加熱式たばこが吸える場所のことです。指定たばこ専用喫煙室として分かりやすいように、標識の設置を義務付けられています。

ただし使用できる加熱式たばこは、加熱式たばこから発生する煙がほか人の健康を脅かさないものとして厚生労働大臣が指定したものに限られています。経過措置として指定たばこ専用喫煙室では飲食が可能となります。

施設の造りによっては指定たばこ専用喫煙室と喫煙専用室の両方が喫煙可能となる場合もあるため、健康増進法の制約のなかでうまく立ち回ることもできます。たとえば、喫煙専用室を施工した後に指定たばこ専用喫煙室を一部作ることも可能です。

喫煙目的室

営業形態の特性上喫煙を禁止すると支障をきたす場所は、喫煙目的室としての運営が可能となります。該当施設では紙巻たばこ、加熱式たばこなどを吸う目的で利用することが第一にあげられます。該当施設には以下の条件があります。

たばこの対面販売をしており、たばこ用器具が商品の5割超を占めていることです。この条件に該当する施設としては、シガーバーやたばこ販売店、スナック、バー、公衆喫煙所です。

飲食も可能ですが、原則米類、パン類(菓子パン除く)、麺類以外となります。しかし、出前をとって主食の提供をするほか、電子レンジで加熱した主食の提供が認められています。地域によっては、主食の概念が文化により異なるため実情に応じて判断されるケースもあるようです。

では、バー以外の遊戯を提供しているゴルフやダーツなどの店舗は、該当施設として認められるのでしょうか?その答えは、バー以外のサービスだとしても喫煙を主目的としているかどうかで変わります。遊戯が第一目的であれば該当しない場合があります。20歳未満であれば従業員でも立ち入り禁止となります。

喫煙可能室

経営状態が規模の小さな飲食店では事業の悪化を招く恐れもあることから。経過措置として既存特定飲食提供施設として喫煙が可能となります。

既存特定飲食提供施設とは、「2020年4月1日現在に飲食店であること」「資本金が5000万円以下」「客席面積100㎡以下」であることが条件として認められています。

既存特定飲食提供施設が認められれば、飲食店内全体で喫煙も可能ですし、一部だけ喫煙室として利用できます。店内全体を喫煙できるようにするには、20歳未満を入店禁止にしなければいけません。

まとめ

今回は喫煙ブースのタイプごとの特徴について解説しました。

かつて昔は、どこでもたばこを吸えましたが、健康増進法の一部が改正されたことで喫煙にも制限がかけられるようになり、事業者側も法律に違反すると罰金を支払わなければならなくなりました。それぞれの特徴を比べると、喫煙室の一部は経過措置として飲食をしながら喫煙も可能です。

そして、喫煙する人、しない人の間を取り持つことができる喫煙ブースを詳しく知ることで、両者にとって大事な空間を作れます。受動喫煙を防ぐためにも、関係者は全員が認知できるような協力体勢を整えることも大事になります。

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スモーククリア/(株)エルゴジャパンの画像 引用元:https://www.ergojapan.co.jp/smokeclear/

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