どれだけの飲食店が分煙対策を講じているのか

公開日:2022/06/01  最終更新日:2022/06/24

みなさんの飲食店では、分煙対策をしていますか?改正健康増進法や東京都受動喫煙防止条例が施行されてからというもの、飲食店にはこれまで以上に細やかな分煙対策が求められるようになりました。今回は、飲食店がどのような分煙対策を講じているかについて、具体例を交えながらご紹介します。

どれだけの飲食店が分煙対策を講じているの

令和3年度飲食店における受動喫煙防止対策実態調査が、都内飲食店から無作ために抽出した1万店を対象に行われました。その結果、改正健康増進法の認知度は、94.9%で、東京都受動喫煙防止条例の認知度についても、96.3%と高い水準であることがわかりました。

では、これらの法や条例が2020年4月に全面的に施行されて以降、各飲食店の受動喫煙防止対策はどのような状況になっているのでしょうか。調査結果によると、飲食店の屋内・屋外とも全面禁煙としているのは38.6%、屋内全面禁煙で、屋外喫煙所を設置しているのが25.4%でした。

また、喫煙専用室設置3.3%、指定たばこ専用喫煙室設置1.0%、喫煙可能室(一部)2.0%、(全部)12.5%、喫煙目的室(一部)0.6%(全部)5.3%となりました。調査結果から、現状の傾向としては、屋内・屋外ともに全面的にたばこを禁止している飲食店がおよそ4割と、もっとも多いケースであるようです。

飲食店が分煙対策を行うメリット・デメリット

飲食店が分煙対策を行うことには、メリットとデメリットが存在します。

メリット

喫煙者の数は、一昔前と比べると減少していますが、まだ一定数の喫煙者がいることも事実です。喫煙者の集客を維持し、売上を保つという意味で、分煙にはメリットがあります。

また、分煙対策は団体客を集客する際にもメリットがあります。大人数での飲み会や会食が行われる場合、団体客のメンバーに喫煙者がいれば、完全禁煙の飲食店は候補から外されることが多いでしょう。一方で、分煙対策を講じ、喫煙ブースを設けている飲食店であれば、吸う人も吸わない人も快適に飲食店での時間を楽しむことができます。

飲食店の規模が大きく、集団客を受け入れるケースが多い飲食店は、分煙対策を行うことのメリットは大きいといえるでしょう。

デメリット

分煙対策を行うことのデメリットは、スペースと費用が必要なことです。分煙のための喫煙ブースを新たに設置するとなると、これまで座席としていた部分を喫煙ブースに充てなければいけないケースもあるでしょう。そうなると、多少なりともお店の回転率に影響が出て、売上減少につながる可能性があります。

また、喫煙ブースの設置には費用がかかります。どのような規模感や仕様にするかによって費用は大きく異なりますが、分煙のためにはある程度の出費を覚悟する必要がありそうです。

飲食店の具体的な分煙対策

飲食店の分煙には、メリットとデメリットの両方があるということがわかりました。では、実際のところ飲食店はどのような分煙対策を講じているのでしょうか。以下で具体的な例を見ていきます。

敷地内を全面禁煙

社会的にたばこ離れの風潮がある中、全面禁煙としている店も実際に多く存在します。飲食店にとっては、とくに何も設備を入れる必要はないため、もっとも簡単な方法でしょう。

しかし、喫煙者の数は一昔前と比べると減少傾向にあるとはいえ、まだ一定数が喫煙をします。そのため、敷地内全面禁煙の措置は、集客や売上にも大きな影響が出てしまう可能性が否めません。

■店内は全面禁煙で、屋外に喫煙室を設置

店内を全面禁煙にする代わりに、屋外に喫煙室を設置するケースもあります。屋外喫煙室には、屋根や、パーテーションのみの構造になっている開放系のものと、屋根と壁がついている閉鎖系のものがあります。開放系のものであれば、設置が簡単でコストを抑えつつ、喫煙者に快適な喫煙空間を提供できます。

屋内に喫煙室を設置

この場合、屋外や敷地外の喫煙所まで行く必要がないため、喫煙者にはもっとも好まれる方法でしょう。とくに喫煙者の客層が多かったり、大勢の宴会を行う機会が多かったりする飲食店では、屋内喫煙室の需要は高いといえそうです。

一方で、飲食店側にとっては、もっともコストが発生する方法です。さらに、屋内喫煙は、ほかの2つの方法と比べると、受動喫煙のリスクを払拭することが難しくなります。そのため、屋内喫煙室を設ける場合、健康増進法施行規則等の一部を改正する省令において、たばこの煙の流出防止にかかる技術的基準について定められています

具体的には、室外から室内に流入する気流が0.2m毎秒以上であること、たばこの煙が室内から室外に流出しないよう、壁や天井によって区画されていること、たばこの煙が屋外か外部に排気されていることです。

 

今回は、どれほどの飲食店が分煙対策をしているのかについてまとめてきました。飲食店のほとんどは、喫煙に関する法律や条例を認知しており、また分煙対策にも積極的に取り組もうとしていることが分かりました。

しかしながら、分煙対策にはメリットとデメリットの両方が存在するため、それぞれの飲食店の規模や客層、予算などに合わせて、どのような分煙対策を行うべきなのかは大きく変わってくるようです。

たばこによる受動喫煙のリスクや健康被害が以前より知られるようになり、飲食点は必然的に分煙対策を要求されるようになりました。この記事を参考にして、みなさんの飲食店でできる分煙対策を検討してみてください。

おすすめ関連記事