公開日:2022/07/15 最終更新日:2024/04/02
2020年4月1日に施行された改正健康増進法により、望まない受動喫煙防止を図るために、施設管理者にはいくつかの措置が求められるようになりました。施設に喫煙可能室を設ける場合には、事前にとらねばならない手続きがあります。今回は喫煙ブースの設置を検討している方に向けて、設置する際に注意しておくことを解説します。
改正健康増進法により、施設管理者が喫煙所を設置するためには、遵守すべきさまざまなルールが設けられました。
屋内であれば、煙が確実に屋外排出されるように換気設備を整えたり、喫気流を一定以上に確保したり、定期的な点検を行うことなどが求められます。屋外の場合は、施設から充分な距離をとることで、近くを通る人が煙を吸い込まないようにしたり、人通りの少ない場所に設置したりすることが求められます。
こういった非喫煙者に対する配慮以外にも、喫煙所を設置する際には必要なルールがあります。それは消防署に喫煙所を設置するという届けを提出することです。
これは、設置予定の喫煙ブースが消防・建築関係法令に照らし合わせて問題がないか、排煙設備や消火設備の備えが充分完備されているかについて確認と助言をもらうことが目的となっています。設備に不足がある場合には、指示に従って補強を行うことで、喫煙ブースの安全性を高めることができます。
この確認は利用者の安全性の確保を目的としているため、手を抜かずしっかり行うようにしましょう。
喫煙所の施工前に準備すべきことをご紹介します。やるべきことの流れとして、消防署への確認を行い、消防署予防課へ書類を提出し、ビルの管理会社またはオーナーへの連絡を行うという順序で実施します。それぞれのステップについて、詳しく紹介します。
■消防署への確認
前章で解説した通り、喫煙所の設置を行う際、消防署へ確認を取りに行くことが最初の一歩となります。消防署に訪れる際には、事前に準備した「施設の平面図(喫煙所の設置場所を示すため)」「天伏図(天井伏図、天井の上から天井面を見下ろしたときの見取り図のこと)」「喫煙ブースの資料」を持参していきましょう。
喫煙ブースを設置する際、消火設備や排煙設備が充分に備わっているかが重要になります。消火設備や排煙設備とは熱感知器や消火栓、自動火災報知器、スプリンクラーなどが該当します。これらの設備が施設のどこに設置されているかがわかるような平面図や天伏図が必要となります。
消防署担当者に図面を確認してもらい、設備の増設などについて助言をもらった場合には、指示に従って設備補強を行います。喫煙所の天井のあるなしといった構造上の違いによって必要となる設備が異なるため、事前のチェックはとても大切です。
本来は必要な設備が不足したままの状態で喫煙ブースを設置すると、実際にトラブルが発生する事態につながったり、発生トラブルの規模が大きくなったりするなどのリスクがあるため、必ず資料を揃えてから消防署を訪れましょう。
■消防署予防課への書類提出
消防署に提出が必要な書類は「防火対象物工事計画届書」と「防火対象物使用開始届出書」「喫煙所の設置、喫煙、裸火の使用危険物品の持ち込み禁止行ため解除に関する申請書」の3点です。
「防火対象物工事計画届出書」は喫煙ブースの設置を計画した段階、着工の7日前までに提出が必要です。防火対象物の詳細図や概要表、平面図、案内図など計8種類の添付資料が求められるので、早めに資料を揃えておくとよいでしょう。
「防火対象物使用開始届出書」は喫煙ブースの使用を開始する7日前までに提出します。内容は、防火対象物工事計画届出書と被っている項目もあり、記入形式も似ているので、施工前に2つまとめて消防署へ提出するケースが大半のようです。
「喫煙所の設置、喫煙、裸火の使用危険物品の持ち込み禁止行ため解除に関する申請書」は書類の提出後に審査と現地調査があるため、早期の段階、できれば10日前を目安として提出しましょう。
■ビルの管理会社またはオーナーへの連絡
喫煙所を設置する建物やビルの管理会社やオーナーに、事前に喫煙ブースを設置する旨を伝える必要があります。
連絡をする際には、設置する時期や施工の方法、喫煙ブースのタイプなど、判明している事柄について詳らかに伝えておくと、施工後に不要なトラブルを回避できます。消防設備を設置するための見積もりを行ったら、見積もり結果も連絡しておくとよいでしょう。
喫煙ブースを設置する対象施設が、自身の所有物であればこの手続きは必要ありません。持ち主がほかにいる場合に、無許可で施工することは避けましょう。
次に、喫煙所を設置する際の条件について、屋外と屋内に分けて見ていきましょう。
屋外喫煙所を設置する際には、3つの条件を守る必要があります。まず一つ目は、区画されているということです。
喫煙所と喫煙所ではないスペースは明確に区分しなければならないので、注意しましょう。たとえば、パーテーションを設置したり、専用の建物を建てたりなど、喫煙・非喫煙場所を明確に定めましょう。
二つ目は、特定屋外喫煙場所としての標識が掲示されているということです。屋外喫煙所を設置する際には、施設の分かりやすい位置に標識を掲示しなければなりません。特定屋外喫煙場所であると認識できるマークやポスターなどを用意しましょう。
三つ目に、屋外喫煙所を設置する際には、喫煙者以外の施設利用者が立ち入らない場所を選ぶ必要があります。喫煙者以外の施設利用者が立ち入らないスペースを確保できない場合には、屋外喫煙所の設置はできませんので、注意しましょう。
できるだけ余裕を持って場所を確保するようにしましょう。ただし、施設利用者が立ち入らない場所について、具体的な距離は定められていないので、周辺施設との距離を配慮した上で検討すると良いでしょう。
なお、屋内喫煙所を設置する場合は、屋外よりも厳しい条件が定められているので、次項で紹介します。
屋内に喫煙所を設置する場合は、屋外よりも厳しい条件が定められています。一つ目は、喫煙所の出入り口の外から中に流入する気流が0.2m/秒以上であるということです。
喫煙所の出入り口に扉が設置されている場合、扉を開けた状態で上部・中部・下部の3つのポイントで風速を計測して0.2m/秒以上でなければなりません。万が一、条件を満たしていない場合には、暖簾やカーテンを設置することで基準をクリアできます。
扉の設置は義務付けられているわけではありませんが、扉を設置した方が排煙対策に効果的です。ただし、引き戸の場合は開閉時に煙や臭いが漏れやすいので、開き戸のものをおすすめします。
二つ目は、喫煙所の出入り口以外は、壁や天井などで区画されているということです。三つめは、喫煙所内の煙が外部に廃棄されているということです。
なお、敷地内禁煙と定められている施設については、屋内喫煙所を設置することはできません。具体的には、教育機関や児童福祉施設、病院、行政機関などが該当します。
そのほかの店舗やオフィスであれば、屋内喫煙所を設置することは可能です。このように屋内喫煙所を設置するためには、さまざまな条件が設けられているので、遵守することを心がけましょう。
喫煙所が無事に設置されたら、所轄の消防署にあてて「消防用設備等設置届出書」を4日以内に提出します。これは消防用設備がどのように設置されたかを記載し、事後報告する書類です。
添付書類の中には「試験結果報告書」という工事完了後に消防設備士が試験した結果を記載する部分があります。この報告書は消防設備士が作成を担当します。無資格者は作成することはできませんので、注意が必要です。
喫煙ブースの設置を検討している方に向けて、設置する際に注意しておくことと必要な提出書類について解説しました。
喫煙所の設置をするなら消防署に届出を出す必要があります。その際には事前に設置場所の見取り図や設置する喫煙ブースのパンフレットなどを用意し、喫煙所が消防法に照らし合わせて問題ないか消防署に確認してもらうことが大切です。
また、実際に喫煙所を設置した後にも設置届出書の提出が必要です。各種必要書類は、定められた期日を守って提出しましょう。
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イメージ | No.1 | No.2 | No.3 | No.4 | No.5 | No.6 |
会社名 | スモーククリア(㈱エルゴジャパン) | スモークポイント(㈱Fujitaka) | クリーンエア(クリーンエア・スカンジナビア㈱) | トルネックス(㈱トルネックス) | ワンパス(JGコーポレーション) | プラズマダッシュ(日鉄鉱業㈱) |
特徴 | 高性能で快適な空間! リーズナブルに導入できる | 北欧独特のスタイリッシュさを大切にした筐体デザイン | タバコの煙と臭いを完全に除去し、快適な空気環境を提供 | コンパクトで低価格な1人用ブースもあり | 柔軟なレイアウトが可能 | プラズマ脱臭技術を搭載 |
性能 | 境界面風速:0.2~0.3m/s、浮遊粉じん:0~0.006mg/m³、TVOC除去率:99%以上 | 揮発性有機化合物(TVOC)の除去率95%以上、廃棄粉じん量は0.015mg/㎥まで除去 | 捕集が困難とされるタバコ粒子をほぼ100%捕集 | 厚生労働省の分煙効果判定基準や、神奈川県受動喫煙防止条例などの法令基準にも配慮した設計 | 無段階変速ファンを利用し、フィルターやダクトの汚れによる機内外の圧力損失に追従できる性能 | 処理した空気を屋内(喫煙空間外)へ排気可能。本体が空気浄化と排気機構を兼ねている |
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メンテナンス | フィルター交換、出張修理サービス、一般清掃 ※買取プランの場合 | フィルターメンテナンスあり | サービス・スタッフが空気浄化フィルターと、タバコの吸殻を定期的に点検・交換 | メンテナンス契約によって定期メンテナンスあり | 衛生管理のプロ『サニクリーン』が、定期的に空気浄化フィルターの交換 | 不明 |
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